[トピック]Nintendo PlayStation オークションで落札
PushSquare の記事を翻訳いたしました(個人名・企業名は原文のままです)。
固有名詞のカタカナ表記は補足でご確認ください。
文中の英語(緑色のリンク)をクリックしても確認できます(↑で記事に戻る)。
訳文の一番下にあるボタンからソースのページに移動できます。
任天堂の PlayStation のプロトタイプが$ 300,000で落札
これまでで最も高価なゲームの記念品
Sammy Barker Fri 2020.03.06 21:45
訳者注
補足説明が膨大な記事です。時間がある方はどうぞ。
数週間前に超レアな「Nintendo PlayStation」のプロトタイプがオークションにかけられました。そして、$ 30万で落札され、これまでで最も高価なゲームの記念品となりました。
記録てきな額にも関わらず、実際に、このユニークなコンソール であるものの落札額は低いようです。そもそも、これは最近まで、多くの人が物理的な形で存在しないと仮定していました。
取引は「買い手の保険料」が考慮された後、約$ 360,000を支払います。
ユニットの幸運な所有者が現在誰であるかは不明です。Oculus Rift のクリエイタである Palmer Luckey 氏は一時的にオークションに参加しました(落札はできませんでした)。
(この出品が)話題になった当初からこの動向を辿っていなかった人たちのために説明しましょう。このプロトタイプは、最初に Sony Computer Entertainment America の元社長である Olaf Olafsson 氏が所有していました。その後、Advanta の破産オークションで元従業員の Terry Diebold 氏という男性が購入しました。当時の落札額はわずか$ 75でした。
信じられないことに、まだ完全に機能している状態ですが、『スーパーマリオワールド』のプレイにこのような高価な機器を使用することはお勧めしません。
補足 カタカナ表記
補足 Nintendo PlayStation(任天堂プレイステーション)
任天堂が開発をしていた、CD-ROMユニット。未発売。
英語では、「Super NES CD-ROM System」、
日本では、「スーパーファミコン CD-ROM アダプタ」として知られています。
スーパーファミコンに、CD-ROM ベースのフォーマットのサポートを追加する周辺機器として開発されていました。
開発は、任天堂とソニーの共同で行われました。しかし、最終的に、製品化には至りませんでした。
周知の通り、その後両社は別々の道を歩みます。
- ソニー PlayStation(CD-ROM)1994年12月3日発売
- 任天堂 NINTENDO64(ロムカートリッジ) 1996年6月23日発売
補足 プロトタイプ(prototype)
いわゆる原型。
工業製品に対して使われる場合は、量産モデルに発展させる前段階を指します。実験機や試作機とは異なるとされますが、厳密な区別はありません。
補足 オークション
オークションに出品される以前、現物の存在が明らかになったのは、2015年11月です。
また、テスト用のカートリッジと標準のスーパーファミコン用コントローラも付属していました。
補足 買い手の保険料(Buyer's premium)
オークションの落札者が、落札額(ハンマープライス)に数%の上乗せをする制度。競売人が受け取る手数料とは別になります。
つまり、最終的に落札者が
- 落札額
- 買い手の保険料(競売者へ)
- 手数料(競売者へ)
を合わせた額を支払うことで、オークションの売買契約が成立します。
よって、買い手の保険料は出品者には支払われません(出品者が手にするのは落札額のみ)。
基本的には、「出品の管理費用」(運送、セキュリティ等)と言う名目ですが、不当に高いとの批判もかねてよりあります。これを導入していない小規模オークションもあります。
保険料の割合はまちまちですが、美術品、不動産のオークションでも同様の保険料が発生します。
なお、古代ローマ帝国(初代皇帝アウグストゥスの治世)には、購入者がオークション取引の際に、(購入額の)2%の税金を支払うという制度が既にあったようです。
現代社会においては、1975年9月、ロンドンのクリスティーズとサザビーズによって10%の買い手の保険料が導入されたのが初めてです。
補足 所有者は不明
のちに判明。最終的に、落札者は、Pet.com(ペッツドットコム)の創設者である起業家の Greg McLemore(グレッグ・マクレモア)氏(51歳)。
もともと、ビデオゲーム関連の膨大なコレクタです。ただし、この落札品に関しては、南カリフォルニア大学の太平洋アジア博物館に貸与する予定であると語っています。
Olaf Olafsson(オラフ・オラフソン)
ビジネスマン、作家。
1962年9月26日生まれ。国籍はアイスランド。
英語名が Olaf Olafsson で、アイスランド語の名前は、ÓlafurJóhannÓlafsson(オラフ・ヨハン・オラフソン)。
1985年、ソニーに入社。
1991年、Sony Computer Entertainment America を設立し、初代社長兼、最高責任者に就任。
そこから6年間の在任中に、彼はソニーのエンターテイメントソフトウェアおよびハードウェア部門の世界的な運営を指揮しました。また、PlayStation の作成と(ブランドの)立ち上げを担当しています。
その後、PlayStation は Sony Interactive に大きな利益をもたらしました。しかし、コンソールの低価格化を推していた彼は、社内からの支持を失い、1996年、辞任を余儀なくされました(その後、社としては、低価格化を実現します)。
辞任後、アメリカの銀行である Advanta の経営に幹部として一時的に関与しました。結局、この職は短期間で去ることになりますが、その際、私物の一部を銀行に残したままだったと考えられます。
2000年ごろから、本格的な執筆活動をし、数冊の本(文芸作品)を出版しました。なお、初の著書は、1994年出版。
補足 Advanta(アドヴァンタ)
アメリカの銀行。
1951年、教員向け個人ローン事業を開始。
ペンシルベニア州を中心に事業を展開し、1990年代には、米国で6番目に大きな消費者クレジットカード事業者でした。その後も、2006年ごろまでは経営は堅調でした。
リーマン・ブラザース・ホールディングスの破綻が、2008年9月15日。
それを受けて、2008年12月、アドヴァンタの経営の大きな悪化が明らかになりました。新しい本社の建設計画を撤回し、900人の従業員のうち300人を解雇すると発表しました。
2009年3月中旬、株価は大幅に下落し、1株あたり24セントでした(最高値は、2007年半ばで、1株 / $ 30)。
2009年11月8日、破産申請。
補足 完全に機能している
このプロトタイプが「発見」された当初、通常のスーパーファミコンカートリッジは、正常に読み込め、ゲームがプレイできたようです。
ただ、CD ドライブとオーディオ出力は機能不全。
この問題が解決したのは、2017年になってからです。ドライブ内のいくつかの部品が交換され、読み込み可能となりました。
ドライブの読み込みをテストするためのデータは、エミュレーションコミュニティの関係が役に立ったようです。詳細に関しては伏せられていますが、スーパーファミコン用のカートリッジから吸い出したデータを、CD に焼き込んだ後、それを Nintendo PlayStation に読み込ませて、動作確認が行われたようです。
破産オークションで購入しておくべきだったw
私なら倍の額を出します。
なお、ソースの公開日には突っ込まないでください^^;
翻訳原稿の準備だけは、かなり早い段階でしておりました。