[トピック]Tarsier Studios が THQ Nordic の傘下に
GameSpot の記事を翻訳いたしました(個人名・企業名は原文のままです)。
固有名詞のカタカナ表記は補足でご確認ください。
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THQ Nordic が別のゲーム開発者を買収
Tarsier Studios は現在 Embracer Group / THQ Nordic 傘下にあります。
jeremy winslow on December 20, 2019 at 12:51PM PST
予期しない動きでした。
THQ Nordic の親会社である Embracer Group(以下 Embracer) は『リトルビッグプラネット』の開発会社 Tarsier Studios を購入しました。この買収には、スタジオ、現在の65人の全従業員、および知的財産権が含まれます。
Embracer / THQ Nordic は、推定 $930万 の現金と $120万 の株式で Tarsier を購入したと発表しました。この買収には、「Tarsier が保有する、特定の売り手に10年間にわたって支払われる条件付きのアーンアウト契約」も含まれます。
Tarsier は2004年に設立され、
- リトルビッグプラネット(DLC含む)
- リトルビッグプラネット 2(DLC含む)
- リトルビッグプラネット PS Vita
- Tearaway Unfolded(ティアウェイ・アンフォールディド)
などの、いくつかのパズルプラットフォーマーを開発しました。
このスタジオは、2017年のホラーパズルプラットフォーマーである『LITTLE NIGHTMARES-リトルナイトメア-』で最もよく知られており、弊社のレビューで は8/10を獲得しました。
Tarsier は現在、『Nightendomares II』に取り組んでおり、来年中に Nintendo Switch、PC、PlayStation 4、Xbox One で発売される予定です。
Tarsier は、Embracer との新たに確立されたパートナーシップを楽しみにしており、Embracer のサポートによりスタジオとしての可能性を継続的に開発できると述べました。「Tarsier との15年にわたる旅の後、スタジオの持つ可能性を開発し続けるためにEmbracer と提携することはエキサイティングです」
とスタジオヘッドの Andreas Johnsson 氏は語りました。
「私たちは Embracer Group と共に非常に素晴らしいゲームを作り続ける機会を楽しみにしています」
Embracer は同様の感情を共有し、開発会社としての Tarsier の業績に感銘を受け、スタジオのプロジェクトへの投資を計画していると述べました。
また、共同設立者兼グループ CEO の Lars Wingefors 氏は次のように述べています。
「Tarsier と共同で、過去に成功したのと同じ方法で新しいプロジェクトの開発に投資したいと考えています」
「スタジオの品質と創造性を受け入れ、スタジオを次のレベルに引き上げます」
2019年には、多くの企業買収が行われました。
Microsoft が Rad 開発者の Double Fine を、また、Epic Games が Psyonix (代表作『ロッケットリーグ』)を買収しました。
なお、THQ Nordic はチェコの開発会社 Warhorse Studios を今年2月に買収しました。このスタジオは、2018年のアクションRPG 『キングダムカム・デリバランス』の開発で知られています。
補足 カタカナ表記
原文 | カタカナ表記 | |
---|---|---|
THQ Nordic | THQ・ノルディック | |
Embracer Group | エンブレイサー・グループ | |
Andreas Johnsson | アンドレアス・ジョンソン | |
Lars Wingefors | ラース・ウィンゲフォシュ(スウェーデン) | |
Epic Games | エピック・ゲームズ | |
Psyonix | ショニックス(未詳) | |
Double Fine | ダブルファイン | |
Warhorse Studios | ワーホース・スタジオ |
補足 Tarsier Studios ターシアー・スタジオ
スウェーデンのマルメに拠点を置く開発スタジオ。
2004年に Team Tarsier として設立されたました。2009年に、SCEプロパティを含む最初の2つのプロジェクトをリリースした後に Tarsier Studios に名前を変更しました。
2010年に、Sony Interactive Entertainment と Microsoft Windows との未発表の新しいプロジェクトに関する公開契約を締結しました。その際、ソニーのファーストパーティサポートを獲得しています。
なお、Tarsier とはメガネザルのことです。
補足 アーンアウト earn-out
アーンアウトとは、買収対象とされた事業が特定の目標を達成した場合、買手企業が売手企業に対して、予め合意した算定方法に基づいて買収対価の一部を支払うこととする規定です。
たとえば、株式を10億円で買収した場合。そのうちの2億円については、一定の条件を満たしたら支払う、というような契約です。
アーンアウトの対象となる対価がいくらになるのかは、契約によりけりです。また、条件も業種によって様々です。
これは売手側へのインセンティブ効果もあります。買収後に業績悪化や、人材流出の抑止もあります。
さて、今回の場合は、Tarsier Studios は、発表された「推定930万ドルの現金と120万ドルの株式」のうちの一部を、10年にわたって、一定の条件を満たすこと受けとるようです。
補足 LITTLE NIGHTMARES-リトルナイトメア-
日本での販売は、バンダイナムコです。
個人的には、買収額が意外に低いと思ってしまいました。