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[セガ]ヨーロッパのゲーム事業 2人の重要人物へのインタビュー

 

GamesIndustry の記事を翻訳いたしました(個人名は原文のままです)。
 訳文の一番下にあるボタンからソースのページに移動できます。


 

「上昇力のある」Sega Europe がセガサミーの苦境をどのように助けているか
パブリッシャの Gary Dale、Tim Heaton 両氏は、
アーケードの閉鎖・自主退職勧告は企業の全体像を反映したものではないと述べています


James Batchelor(UK Editor) Thursday 26th November 2020


 

 セガの親会社であるセガサミーホールディングスは確かに苦しんでいます。
 同社は、事業での損失および、会計年度の上半期に売上高が減少したことを報告しています。事業とは、その株式の過半数を売却したセガアミューズメントであり、さらには同社の有名な秋葉原のアーケードを閉鎖(売却)します。

 

 今月上半期、9,000人強のスタッフのうち650人に希望退職を募りました。

 

 しかし、Sega Europe の社長兼 COO の Gary Dale 氏は、これは見た目ほど暗い状況ではないと述べています。特に、長年のビデオゲームブランドに関してはそうです。
 人員削減は完全に日本側のビジネス、特に新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックの際に苦戦を強いられたリゾートやパチンコ部門をターゲットにしていると彼は言います。

 

「日本国内であろうと、日本国外の米国やヨーロッパであろうと、ゲームビジネスに確かな影響はありません」
 と Dale 氏は、自主退職の呼びかけについて GamesIndustry.biz に語りました。

 

 チーフスタジオオフィサーの Tim Heaton 氏は、ネガティブな見出しが親持株会社を中心に据えている場合、ビデオゲーム部門の状況を正確に反映することはビジネスの西側にとって課題になる可能性があると述べています。

 

「表出する投資家向け広報活動は、セガサミーと東京に『焦点を当てている』ことがあると思います。東京は独自の姿勢を持ち、非常に日本中心です」
 と彼は言います。
「しかし、ビジネスの大部分は Sega Europe と Sega America との取引です」

 

「私たちはセガジャパンに非常に近いです。
 東京の日本人の上司と話す頻度に驚かれると思います。それは毎日であり、ビジネスは非常に緊密に連携しています」

 

 Heaton 氏によると、Sega Europe は「荒々しい成功(健全性)」にあり、この激動の年に他のゲーム会社とほぼ同じ発展(利益増大)を謳歌しています。グループ全体の財務に含まれている数字以上の特定の数字は発表されていません。ただ、Dale 氏は、事業のそれらの側面は「計画よりも大幅に進んでいる」と報告しています。

 

「今年3月にロックダウンが実施されたとき、すべてのプラットフォームでより高いレベルの消費行動が見られました」
 と彼は言います。
「これらの結果、売上高は増加しました。それ以来、当社は好調な事業を続けています」

 

 Heaton 氏は、売り上げだけでなく、ゲームの月間アクティブユーザも多いと付け加えています。世界中のさまざまな地域でロックダウンが課されているため、Sega Europe では劇的な変化が見られ、幹部は「ロックダウン中にすべての記録を確実に破った」と付け加えました。

 

 パブリッシャは、もともと(2020年は)比較的静かな年であると見ていたようです。ある意味で、この消費のレベルの向上は、セガのゲームビジネスにとって特に有益でした。
 毎年恒例の『Football Manager』、新しい『龍が如く』、『A Total War Saga: Troy』はすべて今年発売されました。一方で、ソニック(誕生30周年)、Total War のイベント、その他の期間タイトルに関することはありませんでした。また、Xbox と PlayStation のオリンピックビデオゲームでさえ遅れました。
 それでも、前述のように、売上高はまだ増加しています。

 

「最前線の発売が少ないことを知っていたので、とにかくその年はすでに発売済みタイトルに依存していました。しかし、それらのパフォーマンスは向上しました。予想よりも良い年でした」
 と Dale 氏は認めています。

 

 また、Heaton 氏は次のように付け加えています。
「ビジネスの良さは、非常にロングテールのゲームがあることです。『Total War』のようなタイトルは、長期間販売され、発売後のコンテンツが大量に含まれています。
 私たちが素晴らしい割引の機会を提供し、年間を通じてダウンロード可能なコンテンツを制作してきたので、それは私たちにとって莫大な収入をもたらしました」

 

 繰り返しになりますが、特定の数値を明らかにすることはできませんが、Heaton 氏は Epic Game Store での『Troy』の発売を「素晴らしかった」と報告し、セガはそのパフォーマンスに「非常に満足」しています。

 

 ロングテールゲームに加えて、幹部は、セガが6つのスタジオを中心に構築されているその開発事業構造から恩恵を受けていると言います。

 

 パブリッシャはこれらのブランドに頼ることができると分かっています。
 また、パンデミック以前から同社が「継続的な成長段階」の真っ只中にあった、と Heaton 氏が説明するものに基づいて、これらの開発会社が提供することをさらに拡大しています。

 

「私たちのスタジオのそれぞれは本当にフランチャイズを所有しており、それらはすべて今では概して成熟しています」
 と彼は言います。
「私たちが今やろうとしているのは、まだ見ぬ IP を調べることです。Creative Assembly から新しい FPS ゲームが登場し、新規 IP を中心にチームが成長しています。
 社内スタジオには、次の2つの戦略があります。既存・新規それぞれの IP について考えなさいという」

 

 これは、「Sega Searchlight」(セガ・サーチライト)の作業と組み合わされています。Searchlight は、ゲームを市場に出すか試験・育成段階として機能するかにかかわらず、パブリッシャがサードパーティの立場で協力できるスタジオを探す別の部門のことです。ここの最終的な目標は、合併や買収の機会となる可能性のある関係を見つけることです。
 その代表的な例は、昨年セガが買収した『Two Point Hospital』の開発者です。

 

「ビジネスは荒々しい状態にあります」
 と Heaton 氏は言います。
「私たちは成長しています。セガジャパンに物を求めると、あらゆるレベルから投資があります。私たちはロックダウン中に、ヨーロッパの3つのスタジオのために新しい職場(物件)を確保しました。また、将来のためのスペースを増やし、発展しています。他にもまだありますが。
 まあ、『ああ、セガサミーは本当に苦労している』と考える人々に反するような機会でした。彼らは現在私たちに投資しています」

 

 もちろん、セガのゲームビジネスを成長させることがすべてではありません。
 Dale 氏は、COVID-19 (による感染拡大)が発生するとすぐに、すべての部門が事業計画を検討し、パンデミックの際に苦境に立たされる部分、つまりリゾート・パチンコ部門を支援して、グループにさらに貢献する方法を特定するよう求められたと報告しています。

 

 実際、Heaton 氏が述べたように、セガヨーロッパは今年、できるだけ多くのプロモーションと割引の機会を利用して、静かな年に通常見られるよりも多くの収益を上げ、日本の姉妹事業を支援する役割を果たしています。

 

「しかし、それが逆だったとしても同じだろう」
 と Deal 氏は言いいます。
「もし私たちが問題を抱えている会社の一部だったら、他の部分が私たちを助けてくれるでしょう。それで簡単なことです。
 私たちは、上手くいっていない会社の部分をサポートするためにできることは何でもしたいと思っています。かつてない状況の置かれて苦闘する現在において」

 

「『経営陣』から明らかだったのは、会社の長期的な品質を損なうようなことはしたくないということでした。
 最終的に後悔するような行動をとるということではありませんでしたが、できるだけ積極的に事業を運営し、困難な時期にあるグループの一部を支援するための資金を生み出そうとしています」

 

 今年は、パンデミックに対処するだけでなく、その後の世界に備えるために、いくつかの再構築または合理化を行うことで、多くの企業にとって形成的であることが証明される可能性があります。
 しかし、セガサミーの場合、同社は事業構造を(2020年)以前の状態から大幅に変更する必要はないと確信しています。

 

「ロックダウン(国内・世界的な人々の移動の規制)前には、『リゾートとパチンコ事業』には何の問題もありませんでした」
 と Dale 氏は説明します。
「問題を引き起こしているのは、日本の都心部での往来の激減です。私たち全員がこれを乗り越えれば、それは回復するだろうと見ています. . . 。
 長く続くものではないでしょう。短期間のトラブル、(アミューズメント)事業は COVID-19 の状況によって短期的に影響を受けてはいますが」

 

「同様に、ゲーム事業は高成長分野であるという見方がすでにあり、私たちが行った投資から、たとえば Sega Europe が Two Point、Relic、Amplitude を買収したことがわかります。
 セガサミーホールディングスは、ゲーム業界を成長のチャンスととらえていますが、それが変わるとは思いません」

 

「目標は、このパンデミックを乗り越えることです」

I


ついでに、「管理人からひとこと」を読んでみる


 

補足 カタカナ表記


原文カタカナ表記
Gary Dale ゲーリー・デール

Tim Heaton ティム・ヒートン


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補足 新型コロナウイルス(COVID-19)

 Google による、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の分布地図と感染者数等のデータはこちらで確認できます。

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補足 ロングテール(long-tail)

 1作あたりの販売本数は少ないが、常に一定数売れ続けるタイトルがたくさんあるため、累計すると十分な利益になっているタイトルの数々。
 また、「ロングセラー」もロングテールと言って差し支えないかと思われます。

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管理人からひとこと

まあ、パチンコ事業(業界)は不要だと思いますが、こちらが本体ですw
また、パンデミックの収束に関しては、本当に不明です。


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