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[Othercide]レビュー(PS4 Pro / European)

 

Push Square の記事を翻訳いたしました(個人名は原文のままです)。
 訳文の一番下にあるボタンからソースのページに移動できます。


 

Othercide レビュー(PS4)
「娘」を虐殺するに至る
レビュー環境: PS4 Pro / European


John Cal McCormick Tue 2020.7.27 23:00


この記事内の画像はすべてクリックで拡大可

 

 プレイしたことがない人に『Othercide』を説明する最も簡単な方法は、それが『XCOM』であると言うことです。その説明はだいたい合っていますが、このゲームは他のターンベースの戦略ゲームとは異なり、主に機能する興味深いアイデアがいくつかあることにも注意してください。
 (将来的に技術面において、)解決されるべき問題がいくつかありますが、全体として、これはゴージャスなアートスタイルの素晴らしい戦略ゲームです。

 

 『Othercide』のストーリィは、私たちの理解の範疇をはるかに超えています。
 重要な戦いの合間に曖昧なカットシーンを伝えます。また追加情報は、キャンペーンの進行中にロックを解除できるコーデック(写本)に隠されているため、物語はあまり明確ではなく、(プレイヤの)解釈次第です。

 

 ゲームの舞台は、1897年と1929年の両方で、巨大な力の存在によってもたらされた時間と空間の収束点と思われる場所で行われているようです。
 この存在とその集団は私たちの現実に入り込もうとしていますが、Red Mother と呼ばれる別の存在が邪魔しています。Red Mother は、悪魔の住人を追い払い、最終的に現実世界(か、何か)の崩壊を止めることを目的としています。そのために、Daughters(娘)と呼ばれる戦士を作り、Daughters は彼女のために戦います。

 

 

 興味深いのは、『Silent Hill』や『Bloodborne』のようなゲームのストーリィと同じように、(プレイヤには)何が起こっているのか本当にわからないということです。ただ、スタイリッシュで邪魔になりません。

 

 スタイルと言えば、『Othercide』はそれを惜しみません。ここのアートディレクションは非常に印象的で、ゲーム全体が白黒で行われ、赤い血のしぶき、Daughters のスカーフなどがアクセントになり、『Sin City』のようなグラフィックノベルを思い起こさせます。
 敵もうまく設計されており、悪魔の手先は、昆虫やペストドクターなどの本質的に恐ろしい概念からインスピレーションを得ているようで、刃や触手などのような不気味なものを芽生えさせます。
 悲しいことに、ボスは多くは存在しませんが、この点でも失望することはめったにありません。

 

 『Othercide』のサウンドトラックは、2000年代中頃の吸血鬼映画のように聞こえると最もよく説明されています。
 インダストリアルギター、不吉なシンセ、ボーカルをまばらに使用して特定のトラックをもう少し重要性を高め、完全にゲームのビジュアルスタイルを際立たせます。
 あなたは、おそらく大量に降り注ぐこれらの曲を口ずさむことはないでしょうが、それらはおそらくハロウィンパーティのための効果的なバックグラウンドミュージックのように効果的でしょう。

 

 『Othercide』の簡単なミッションは、小さなマップ上の多くの敵を撲滅することをあなたに課します。
 異なるクラスの3人(さらにはそれ以上)の Daughters を操作し、ターン制の戦闘に参加します。優先(行動)順位は主人公とプレイ中の敵の両方のステータスによって決定されますが、それらは攻撃行動やバフの影響を受ける場合があります。
 また、自身のターンでアクションポイントの半分以上を使用すると、次のターンでの行動時に後回しとなります。

 

 

 ここでの考え方は、短い距離を移動し、攻撃するかサポートスキルを使用するのに十分なアクションポイントを保持しているということです。
 しかし、瀕死の敵がいる場合は、2回目の攻撃を実行してそれを終わらせることを選択できます。そうした際のペナルティは、そのユニットが次のターンを得るまでより長く待たなければならないということです。
 一度にすべてのアクションポイントを使い果たすタイミングと、引き返すタイミング(または、ターン全体をスキップするタイミング)を知ることは、『Othercide』の(ミッションの)難易度が上がるにつれて重要になります。

 

 ゲームはいわゆる「ヌルゲー」ではありません。ですが、いくつかの難度の急上昇を除いて、ほとんどの場合は扱いやすいものです。
 とはいえ、特に最後のボスは他の何よりもタフです。それはもう、あながたレベルアップにどれだけの時間を費やしたかに関係なく、全く準備ができていないかったと感じるほど。馬鹿らしくなりますよ。
 私たちは、最後の敵を攻略するのにを何度か試みました。はい、正直にいうと1ダースかそこらの回数ですが。そして私たちがゲームが押し戻されることを感謝している間、このような状況に遭遇したことにイライラしました。

 


 

 ただし、『Othercide』においてゲームを進める上で壁にぶつかると、利用できるオプションがあります。
 もちろん、レベルアップのために追加の戦闘遭遇を行うことができます。
 または、Daughters の1人を犠牲にして、対象キャラのエッセンス(ステータス)を別のキャラに注入するオプションもあります。たとえば、Shieldbearer(HP の高いクラス)を犠牲にすると、別のユニットに HP の大幅なブーストが与えられ、Blademaster(ダメージに重点を置いた攻撃ユニット)を代償にすれば、注入の対象となるキャラクタ(ユニット)は攻撃ステータスが高くなります。

 

 

 全体の利益のために Daughters の誰かを犠牲にすることは少し極端に思えるかもしれません。しかし、キャンペーンを進めるにつれて、復活トークンを取得して、犠牲または戦闘のいずれかで終わりを迎えた Daughters を取り戻すことができます。
 復活トークンは、救出系のミッションを完了することで見つけることができます。このタイプでは、弱いユニットをマップの一方の端から他方の端にエスコートする必要があります。
 または、Remembrances(追憶)を使用してそれらをロック解除できます。

 

 特に厄介な戦闘に遭遇して Daughters の分隊全体が一掃された場合、新しい Dauhters の分隊で再びゲーム全体を開始します。これが初めて起こったとき、これまでの進歩のすべてを失ったと思って窒息寸前になりましたが、ここで Remembrances が機能します。

 

 

 2回目(全滅後)のプレイは、復活トークンから開始する機能、特定の敵のタイプに対してより多くのダメージを与える機能、ゲームの一部全体をスキップする機能など、新しいオプションで開始します。これらの記憶をかなり速いペースでアンロックします。それらは非常に便利なので、失敗のペナルティは決して残忍に感じられません。

 

 前述の困難な難度の急上昇を除いて、Othercide に不満な点があるとすれば、技術的な話です。ときどき攻撃しようとすると、Xを何回押しても機能しないことがあります。その場合、攻撃メニューを終了してからもう一度やり直した方がいいでしょう。
 カットシーンとゲームプレイの両方でスローダウンが発生し、ゲームで過ごした20時間の間に、ダーススクリーンでブルースクリーンが発生しました。幸いにも、ゲームは頻繁に自動保存されるため、進行状況が失われることはありませんでしたが、それでもイライラします。

 

 

結論

 彼らは同じ DNA をたっぷりと共有していますが、『Othercide』は、『XCOM』を単になぞっているのではなくはるかに超えています。
 他の戦士のステータスを上げるために別の戦士を犠牲にすることは、魅力的で柔軟なメカニズムを証明しますが、遭遇する戦闘はほとんど、適切なペースで難しくなってゆきます。
 見事な美学と完全に補完し合うサウンドトラックがケーキのアイシングのように飾り立てます。不運な技術的困難に、時折損なわれることがあるとはいえ。

 

高く評価すべき点

  • 見事でスタイリッシュなアートスタイル
  • ふさわしい野蛮とも言えるサウンドトラック
  • 柔軟なアップグレードと戦闘システム
  • クールなキャラクタデザイン

 

不満点

  • 驚異的に難度が急上昇する箇所がある
  • いくつかの技術的な問題がある

 

スコア 8 / 10


P


ついでに、「管理人からひとこと」を読んでみる



 

補足 Sin City

SIN CITY – Trailer – (2005)(2009/11/05)


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補足 Daughters の1人を犠牲にして

 Othercide は二つの単語からなり、-cide は「殺害(するもの)」の意です。
 other は「敵」のことでしょうが、「犠牲による能力継承」を指していると解釈できなくもないです。
 というわけで、カタカナ表記にするとタイトルの真意が台無しになるのでは、と想像します。あくまで個人の感想です。

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管理人からひとこと

『XCOM』でもトラウマな敵は結構いましたw
ボリュームはごく普通かしら。
まあ技術的な面は、おそらくすぐにパッチが当てられるかと想定されます。
場合によっては発売日に。


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